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大胆な君が可愛くて3
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ドアを少し押し開けたところで予想通りの人物と目が合った。
「、、僚」
僚はいつも決まって三回、同じリズムで扉を叩く。
無言で足元に目をやり、玄関に脱ぎ捨てられた明らかに俺のではない革靴を確認して眉を顰める。
「来てるのか?」
それだけ言ってチラリと奥に視線を送れば、タイミングが良いのか悪いのか「浩太?」と佑真が顔を覗かせた。
「あ…っ、、寺塚…」
訪問者に気がついた佑真の顔色がみるみる内に青くなっていく。
そして自分がパンツ姿であることに気がついてシャツの裾を抑えながら慌てて奥に引っ込んでしまった。
「ほんと、、佑真は可愛いよね」
「佑、真…?」
「あぁ、名前で呼ぶことにしたんだ、その方が盛り上がるかなって思ってね…で?僚はわざわざ何で家に?まさかプリントを渡す為とかじゃないだろ?」
「ん、そう、プリントな…」
おいおい。
本当に持ってきたのか?
でもそう言いながら視線は変わらず奥を見つめたままだ。
僚?
その表情に再び違和感を感じて今度は俺が眉を顰めた。
「あ、あのっ、、おじゃましました!」
突然後ろからバタバタと音がして、振り返ろうとした時には既に俺の脇をスルリとくぐり抜けた佑真が靴に足を突っ込んでいた。
そしてすれ違いざまに何かをボソリと僚に呟いたきり、こっちを振り返ることもなくそのまま行ってしまった。
あーあ、残念…
小さくなっていく背中を見送りながら俺は溜息をついて元凶に目を向ける。
「佑真何だって?」
「ん?あぁ…ありがとうって」
ありがとう?
そういえば佑真を助けたのは僚だったか、、
「とりあえず入ったら?」
そう言って身体を脇に寄せると、僚は少し躊躇い気味に部屋に足を踏み入れた。
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