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彼との時間が欲しくて6
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「おじゃまします…」
二度目といってもやっぱり緊張する。
部屋の様子はこの間と全く変わらないのに、外が暮れてきているからか、中は更に薄暗く感じた。
「飲み物何か買ってくればよかったかな」
そう言いながら浩太は冷蔵庫を開けてペットボトルのお茶をついでくれた。
「ありがとう」
グラスを受け取る時に軽く浩太の手が触れる。
こんなちょっとしたことにも一々ドキドキしてるなんて、きっと浩太は気付いていない。
そして同時に酷く不安になるということにも…
グラスの中の緑色の液体を眺めながら、俺は意を決して帰り道ずっと気になっていたことを口にした。
「浩太は…もし佐久間がセフレにしてって言ってきたら…やっぱり、OKするんだよね…?」
これじゃあ嫉妬してますって言ってるようなものだ。
面倒臭いと思われるかもしれない。
それでも…やっぱり聞かずにはいられなかった。
だって変な期待はしたくない。
「んー…そうだね、、」
俺は浩太から視線を逸らした。
「…ああいう積極的なコって可愛いよね」
ズキン…
分かってた、分かってたけど……痛い。
「佑真はそれじゃ嫌?」
そんなの嫌だよ、嫌に決まってる。
でも俺は嫌だなんて言える立場じゃないから、、
「わかん、ない…」
が精一杯。
けどそんな気持ちは全部浩太にはお見通しで、、
「嫌なら…」
そう切り出した浩太に、「嫌じゃないっ!」と思わず大きな声を上げてしまった。
だって“嫌ならいらないよ”って捨てられるのが怖かったから…
まだ傍にいたいのに、、
俺は一気にお茶を飲み干して深く息を吐いた。
「浩太のセフレになりたいって言ったの俺だから…大丈夫、、でも…俺のこともちゃんと相手してよね、、?」
不安を表に出さないように何とかそう口にした俺を引き寄せ、浩太は「もちろん」と笑った。
浩太の胸に顔を埋める。
こんな近くで浩太の匂いを感じるのは久しぶりだ。
あれからお呼びがかかることもなく、俺以外の誰かで済ませているのだろうかと思うと胸が苦しくなった。
そこに佐久間まで現れて…
浩太は誰のものでもない筈なのに気持ちが焦って落ち着かない。
「じゃあ今日はたくさん佑真を感じさせて…」
耳元で囁かれる声が性感帯を擽る。
あれから何度浩太の手をオカズにしただろう…
こんなの変だと思いながらもそれ以外ではダメだったのだ。
浩太の腕の中で頷く。
そっと顔を上げれば目が合った。
瞬間カッと身体が熱くなる。
俺は浩太のネクタイに手を伸ばすと、緊張した指先で緩めていった。
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