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「風呂はあそこ。1人で入れる?」
中に入ると、やっぱり広くて…綺麗な絨毯を踏むのはすごく戸惑った。
「うん…」
お兄さんのお風呂、使い方知らないから1人じゃ無理かなあ
でも、これ以上迷惑をかけるのは忍びなくて、何も言わずに軽く頷いた。
「わかった。服は後で持ってくから、タオルは置いてあるもの使って」
お兄さんはそう言って長い廊下を歩いて行ってしまった。
僕はガチャっとドアを開け、脱衣場に入った。
「うわあ…無駄に広い」
僕の家の脱衣場の何倍あるんだろう。
やっぱりお風呂も広くて、お兄さんはお金持ちなんだなあって改めて思う。
ばさっと服を脱いで、バスルームのドアを開け中に入る。
すると、壁についている鏡に映る自分の身体が目に入った。
「きたないなあ…」
改めて自分の身体を見ると、汚い。穢い。
全身に広がる無数の痣に、切傷。それから根性焼きの痕。
やっぱりきたない。
全てが。目に入るもの全て、自分自身でさえも。
何も綺麗だと思えないのは、僕が既に壊れているからだろうか。
それとも…本当に穢いのだろうか。
「なわけない、か」
どう考えても、僕が壊れている一択だろう。
もう何も考えずに、身体だけを動かしどうにか温度調節をしてシャワーを浴びた。
ポタポタと、髪を伝って流れる水を見ながら思う。
「どうして僕は生きているんだろう」
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