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真斗がゼーゼーしながらこちらに戻ってきた。
「やー、ドハすげぇなあ〜。」
俺はアップルパイを食べながら、真斗達をよく見ていたので判ったけど、真斗は身振り手振りを、交えて興奮気味に話し出す。
「最初はドハも、勝手が分からなかったみたいで、一緒に遊んでたんだけどさ、そのうち一人でミッションていうか、課題みたいなのを一人で決めてさぁ、両足と片腕だけで登り切る、とかやりだして俺はスゲェって見てるだけだったんだよ。」
「へぇ〜凄え。」棒読み感丸出しで相槌を打ってんのに、
「シオンもそう思うだろっ!スゲェよな、ドハ。」
と、真斗は夢中で話している。
俺はさっきの話が軽くショックで、お水のお代わりを貰う。
「シオン、レモネードジンジャーなんてのもあるよ、輪切りにしたレモンを丸ごと一個分ティーポットに入れてて、蜂蜜や生姜も味が濃くて美味しいらしいよ。」カリフさんが店員さんにオススメを聞いてくれたらしい。
「じゃあ、それ飲んでみたい。」
「オッケイ!マサトは、コーヒーのほうがいいかい?」
「あっ、じゃあアイスの方で。俺は運動したんで冷たいの飲みたくて。」
「分かったよ。あと私は紅茶にしようかな。」
店員さんがメニューを下げて席を離れると、真斗はまたドハを見ている。
カリフさんは笑いながら、「マサトはドハが好きなんだねぇ〜」と、ケタケタ笑い出した。
真斗は「ななななななっ!なんですかっ、別に友達としてっていう意味ですかね!?」と、顔を、真っ赤にしている。
好きな事は否定しないのな、お前。
やがてある程度遊んで、気が済んだのか、ドハも戻ってきた。
上半身裸で、タオルで身体を拭きながら戻ってきた。シックスパックと言うんだろうか、綺麗に割れた胸肉腹筋が身体についているが、ボディは引き締まっていて、鬱陶しくはない。肩甲骨から腰のラインも綺麗で、軍部にいたという割に、大きな傷はほぼない。
「相変わらず綺麗な身体だよなぁ〜マスクオブライダーみてぇ」「シオン、またそれ言ってんのな。男の体見てるとまたハミドにお仕置きされんじゃねーの?」にやりと笑う。
俺は慌てて「やべぇ、俺その話したっけ?」と、聞くと、
「バーカ。カマかけただけだよ、引っ掛かるなよ、恥ずかしいヤツ」と。うけけと笑う。
ん?真斗が、何か俺を悲しそうに見てる。何だ何だ?
「どーした?真斗。」「お前らの会話、入りづらい…仲いいよな。」「そりゃ友達だからな、真斗もだろう?」あやすように言うと、何故か物憂げに溜息で、「シオンが頑張ってたレッスン、俺も連れてって貰えば良かったぁ…」と頬杖ついて庭を見た。
ドハと俺は首を傾げて真斗を見る。運ばれて来たレモネードジンジャーは、甘くてちょっぴり苦かった。
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