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お誕生日、おめでとう
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「ふ〜、食った食った。美味かったぁ。」
友さんが満足げにお腹をさする。
「お口に、合いましたか?」
「うん。超、美味かった。ありがとな、大和。でも、急にどうしたんだ?あ、てか今日バイトの最終日だったよな・・・あの、色々とごめんな?」
珍しく友さんが殊勝な態度だ。
「『色々』って何ですか?」
だからなんだか意地悪したくなる。
「えっ!い、色々ってのは・・・その・・・だから、バイトのこととか・・・」
しどろもどろの友さんは本当に可愛くて。
「ふふ・・・。」
「あっ!お前俺のことからかってるだろ!」
「あはは!だって友さん、すごく挙動不振だから。あははっ!」
「そりゃ、そうかもな。ははっ!」
こんなつまらないことで、お腹が痛くなるぐらいに笑いあった。
お互いにスッキリしたところで、僕はいそいそとシャンパンを用意する。
「ん?何だぁ?シャンパンって、お前・・・」
「いいから、いいから。」
不思議そうな友さんにシャンパンを渡し、
僕はジンジャエールを自身のグラスに注ぐ。
「何?打ち上げ的な?」
友さんは、本当に自分のことに疎いな・・・。
そうだ。
友さんは、僕のことばっかりだから・・・・
「友さん、お誕生日おめでとう。」
込み上げて来た想いを噛み締めて、心からの笑顔で伝えた。
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