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『神様は、すべてに平等だ』
獅子舞がソラオの言葉に返した。
『狛藤ばかり愛されてるようにしか見えへん』
『狛藤は特別だ。仕方が無い。が、神様はソラオの事も愛している』
『獅子舞の事も愛しとるんか?』
『神様を信じれないと言うのか?』
『…俺は、獅子舞や狛藤みたいに神様の傍に居たわけちゃうから…、解らん』
心細げに放たれたソラオの言葉に、獅子舞は前足を器用に使いソラオの頭を撫でた。
『ちょっ!なんっ!?』
『神様がソラオを愛している。だから、ソラオも神様を愛しているのだろう?』
『当たり前や!神様がおらんかったら今ここに俺は存在せえへんかったかも知れへんねんからな!』
ソラオが声をあげるから、神様と狛藤がふたりの方を見た。
『くぅ?』
「ソラオ、獅子舞どうかした?」
『なんでもあらへん。神様が大好きやっちゅう話や』
「……ふふ。私もソラオも獅子舞も大好きだよ」
神様が笑うから、他はなにも要らないのだと、その時ソラオは思った。
けれど、この幸せな時間には終わりがあったのをまだ誰も知らない。
end
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