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雛鳥のソラオと別れてからまた年月が流れた神社の境内で九十九は空を見上げていた。
{カァカァ}
「……」
『神様どうかしましたか?』
{カァカァ}
「あ、獅子舞。いや、なんか鳥ってか鴉がやたらと騒がしいなって」
『……』
獅子舞が空を見上げると、黒い塊が空から落ちて来るのが見えた。
『!』
「獅子舞!」
『ふんっ!』
獅子舞は九十九の掛け声とともに、その黒い塊の元へと高く跳んだ。
口に啣えて獅子舞は着地した。
「よしよし」
『これは、この辺の鴉ではないですね』
「酷いことをするものだ」
九十九は落ちて来た黒い塊の鴉の手当てをしてあげた。
「獅子舞、雛鳥を思い出すね」
『雛鳥のソラオが旅立ってから何年も経ちました。鳥の寿命から考えると…』
「……この鴉も成鳥とは言えないけどあの雛鳥よりは大きいよね!」
『そうですね』
『ん…』
「お!気が付いたかい?」
気が付いた鴉に近寄る九十九。
しかし、鴉は九十九の顔を見て驚いた。
『に、人間や!』
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