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⑥
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倉持は、充分に解した春市の中に、己れを突き立てていく。
春市を四つん這いにさせて、背後から腰を打ちつける。
「あっ………あ、あぁっ」
春市の背中が のけ反る。
高校時代ずっと追い掛けた亮介の背中に 、そっくりだ。
そして、その背中越しに倉持を見る顔は、まさしく亮介そのもので、胸が締めつけられるような切なさで一杯になる。
堪らず そっと顔を寄せる。
OB会で春市に声を掛けられた時、亮介か、と思って体が震えた。
しばらく見ない内に、この兄弟は ますます似てきたように感じた。
何より声が。そして話し方が。笑顔が、仕草が、全てが亮介を彷彿とさせる。
……居たたまれなかった。飲んでいないと、手を伸ばして抱き締めてしまいそうだった。グラスを持つ事で抑えていた。……それなのに。
春市が触れてきた。凭れかかってきた。
……亮さんじゃない、そう思ったものの、亮介と同じ遺伝子を持つ春市を、抱きたい、と思った。
「送って行く」と言いながら、近くのラブホテルに入った。飲み過ぎた、と言って力の入らない様子の春市と一緒にシャワーを浴びて、春市を抱き抱えるようにしてベッドに倒れ込んだ。
どちらからともなく抱き合い、唇を重ねた。
その後は、……止まれる筈がなかった。
亮介の名をアタマの中で呼びながら、春市を抱いた。抱いても抱いても喜びは なかった。
カラダの熱は逃せても、心は悩み、更に熱を増した。
自分はサイテーだ、と思いながら、春市の喘ぐ姿に亮介を重ね、ひどく興奮した。
朝になって、倉持は、『好きな人がいる』と、
春市に告げた。春市は驚きもしなかった。
その場かぎりで終わる筈だったのに……倉持が連絡をしてしまった。そのまま、今も続いてしまっている。
「ふっ……洋さん、もう……っ」
春市が達したいと せがむ。
自分自身を握っている春市の手に、倉持は手を添え、強く しごく。
「あ、あんっ」
降谷くん!と春市はアタマの中で叫ぶ。
(洋さんの この手が、降谷くんの手であったなら……あの長く美しい指が、ボクを弄っている、としたら……)
そう考えるだけで、アタマが白くなるほど春市は感じていく。
そして、2人ともに。
抱き合っている相手とは違う名前を、心で叫び、
体をきつく抱き締め合い、一緒に果てた。
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