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そうでなければ
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母とは相変わらずギクシャクした
関係だったけど、それでも一緒に
暮らしてくれた。
それでも何時も、もし何かあれば
俺は他所にやられるかもしれない。
そんな恐怖が拭いきれなくて
不安が常に付き纏う。
実の父を捨てておきながら
自分は捨てられたくないとか
厚顔無恥とは自分のような人間を
指すのだろう。
転校した学校は環境が変わり
気分的に随分楽になったお陰か
そこそこ友達というか普通に
話せてると思う。
だから学校に行くのも前みたいに
嫌じゃないし、それどころか
楽しいと感じている自分がいる。
俺は恵まれている。
この親子に助けて貰った事に
感謝しなくてはいけない。
その為にも
良い子にならなければ。
此処の子でいる為に俺は
努力をする必要がある。
他の子より頑張らないと
母さんや兄さんにそう
思ってもらえるように、
絶対に迷惑が掛からないように……
もっと、
―――もっと。
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