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鳴の家。
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俺はホテルから出てすぐ、生活に必要な物を取りに帰った。
鳴ちゃんは、新しく買ってやると言ってくれたが、少し居候するだけ、それにどうせ自分は荷物が少ない。だから、断った。
そうか。とだけ言って、鳴ちゃんは6時に迎えに来る約束をして、別れた。
夜は毎日ホテルか相手の家。
家に住んでいるようで住んでなかった俺の部屋はベッドすらない。
自分の荷物、段ボール一箱弱。
家具も無く、より淋しくなった部屋は、狭い部屋だが広く感じた。
どうせならこの部屋も引き払ってしまおうか、と考えたがやめた。
鳴ちゃんと暮らすにしても、いずれ終わりはくる。
その時に帰る場所がないと困る。
考え事に心を奪われているとピンポーンと音がした。
時計を見ると丁度6時。しっかりしてる。
新しい場所への緊張と少しの荷物を抱えて俺はドアを開けた。
鳴ちゃんの家は、
とてつもなく凄かった。
高層マンションの、最上階。
こんな所に住んでる人、いるんだな…。と、感動した。
凄いね…と感想を言うと、鳴ちゃんは一瞬不機嫌そうな顔になり、所詮親父の持ち物だ。と言った。
俺が気にする暇もなく鳴ちゃんは家の案内を始めた。
「ここ風呂、ここトイレ、ここ俺の部屋、んでここ理玖の部屋。」
鳴ちゃんが指さす方向を見ると、これまたどでかい部屋だった。
「ええっこんなところ使わせてもらっちゃっていいの?!!」
「あぁ、どうせ使わないしな。」
わあああっと叫んで、でっかいベッドに飛び込む。
あまりの気持ち良さと疲れで俺はうとうとしはじめ、寝てしまった。
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