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シオンの乗馬①
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シオンの乗馬①
俺とハミドとカリフさんは、ハミドの仲良しだというテルさんという人の、北海道にある牧場に遊びに来ていた。
「馬にも乗れる‥とか。」
ひくっと顔が引き攣る。 俺。
「逆に何故、乗れないと思った?俺だぞ。」
と、ハミド。
人が二足歩行なのは当たり前だろう、位の感覚で言われた。
乗馬用のブーツは少しキツそうだったが、革だから履いてるうちのに伸びるとか何とか牧場の人と話して、さっさと行ってしまった。
くっ‥。
言い方が‥
くっ‥。
乗馬ブーツの履き方、教えて貰ったけどこれで合ってるのかな。ハミドみたいにオシャレな感じで履けない。
初めてなんですね〜とか言われて、ハミドは着けなかったプロテクターというのを身体に付けられる。
上半身用のヘルメットも少しぶかっとしてるし。
馬場に出ると、ハミドが馬にブラシをかけてあげていた。
「そんな事も、できるんだ。」
てっきり俺だからなって言うかと思ったら「それはこれから、こいつに乗せてもらうからな。」と凄く嬉しそうに、馬に話しかけた。
するとハミドの言葉が嬉しいかのように馬がブフン、ブフと鼻を鳴らし、ハミドの顔を舐めようとした。ブラシで馬の舌を受け止めるハミドは「待て。お前を綺麗にしてやってる、大人しくしろ。」
すると、馬は真っ直ぐ前を向いて、目を瞑りながら気持ち良さそうにハミドのブラッシングを受けている。
ハミドも今度は首筋をポンポン撫でて、いい子にしてろよといい、いつの間に持っていたのか左腕に白いリボンのついた輪ゴムから一つを口に咥えると馬の頭頂部からたてがみを少し掬い上げ、三つ編みにし始める。馬は、暴れる事なく、されるがままで、ハミドは三つ編みの最後の部分をリボンで縛ると、その工程をたてがみのある背中部分まで一直線に手際良く仕上げた。整えられたたてがみに満足なのかハミドの胸に鼻を押し付けている馬に、妬ける。
すると、小さな声で、「シオン、静かに歩いてこい」と、手招きした。
なんだろうと、寄って行くと「馬は臆病な生き物だ。なるべく驚かせないようにな。シオン、馬の目を見ろ。」言われた通り、馬の目をみると大きいけど優しい。
ハミドは馬に、話しかけた。
「シオンだ。俺の大事なひとだ。背中を貸してくれるか?」
馬がブフンと返事をすると、嬉しそうに「良いってさ。乗せて貰え、シオン。こっちに左足を掛けて。俺が持ち上げるから、反対の足で跨がるように乗れ。大きな声を出すと振り落とされるから、充分、気をつけるように。」
良いのかな?と思い、言われた通りに、左の足先を馬の背中に付いている馬具に引っ掛ける。するとお尻をぐんっと持ち上げられ、怖くなったけど声を我慢して反対の足で跨ったら一気に視界が開けた。
「高くて、綺麗‥」
「そうか、気にいったか。手綱は俺が持つ。落ちないようにお前の座っている鞍に付いてる出っ張りの所を両手で持ってろ。」
よく見ると、自転車に持ち手がついているような形で俺はそれをしっかり持った。
「じゃあ、俺と歩こうか」
馬が一歩ずつ前進を始めると前後に揺れて「わぁ‥」と楽しくなってきた。
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