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==雪side==
「ゆき、ゆき、ゆき…。」
ああ、神様、俺の何がいけなかったのでしょうか。
過去と決別しようとした俺は、そんなに間違っていたのでしょうか。
…会いたくなんて、なかったのに。
…。
「会いたかった…。」
そう言って抱きしめる力を強める彼は、
一体、だれ?
「ゆき…、」
ボロボロと涙を流して、嗚咽をもらして、
ねぇ、
俺は、こんなひと、知らない、
こんなに弱くて脆いひと、知らない、
知らない、よ。
「…どうしました?会長さん?」
ねぇ、俺の声は、震えてない?
神様、
「会長さん、」
こんな状況でも、
一年前の誓いにしがみつく俺を、
醜く笑う俺を、
「"はじめまして"、真中 雪と申します。」
誰か許してくれますか。
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