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理解
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嗜好を理解。結ぶのが上手い。
僕だって馬鹿じゃない。キーワードが揃えば理解できる。
「…………僕の知らないカメリア様」
「知らなくていいことだ」
「でもっ、僕は」
「知ってもいい事なんてないぞ」
「知りたいです」
「オレは絶対に言わない」
「では私が」
「だからお前は余計なことを言うな」
「スアム様は知りたがっております」
「……主人の命令に逆らうのか?」
「っ…………」
有無を言わせぬカメリア様の鋭い視線でタキアさんを黙らせたが、僕は不機嫌顔でカメリア様を見た。
「知りたいです」
「知らなくていい」
「知りたいです」
「聞き分けのない奴だな」
低く恐ろしい声ににジワリと涙が出そうだがそれでも譲らない姿勢をとっているとカメリア様がベッドから立ち上がって部屋を出ていった。
「タキアさん」
「申し訳ありません……主人の命令には……」
「タキアさんは悪くないよ。大丈夫。僕が自分で聞くから。リボンありがとう」
「はい。スアム様とてもお似合いのドレスです」
「ありがと。いつかタキアさんもカッコイイ服仕立ててもらおうよ」
「私は……遠慮致します」
「じゃあ僕が勝手に頼んでおく」
唖然とするタキアさんににっこり笑ってから、カメリア様を追いかけるべく部屋から出る。どこへ行ったのかわからない。気配も消されている。
けれど何となく分かるのはどうしてだろう。
明かりの消えた廊下は暗い。前を向けば暗闇で少し怖いけれど、そこにカメリア様がいると思えば足が進む。
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