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中学の俺とあなた 影山side
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また、飛雄って呼んでほしい
笑いかけてほしい……
俺は、あなたの特別なんかじゃない
そう思い知った今、この願いは絶対叶わないものなんだ
それでもまだ好きだと叫んでる心がある
嫌われてると分かっていても、
近くにありたい……この想い……
「影山く~~んっ!」
昨日とは打って変わって、晴れやかな笑顔で手をふりながらこちらに近付いてくる末岡さん。
そりゃそうか……昨日は及川さんと一緒に帰って、
そして二人は、きっと…………
男の俺はやっぱりフラれて、女の末岡さんが選ばれた。
それは当たり前のことで、目を逸らしたい現実……
「影山くんありがとね!」
「え?」
「手紙、及川先輩に渡してくれたんでしょ?
それで昨日、及川先輩に告白されちゃった!
もちろんOKしたんだけどぉ~♥️
影山くんがやっと渡してくれたんだぁ~って思って。
本当にありがとねっ♥️
昨日は嫌な態度とってゴメンね……
影山くんのお陰で及川先輩と付き合えることになったし、本当に感謝してる!
ありがとう影山くん!
今日も及川先輩と帰るんだぁ~♥️
じゃあ、またねぇ~♪」
嬉しそうに微笑んで、言いたいことだけペラペラと喋って、俺の言葉なんて聞かずに楽しそうにスキップしながら去っていく末岡さん。
手紙は渡してない
それでも及川さんは末岡さんを選んだんだ。
俺の想いはもう届かない
いや……最初から届くわけがなかった
昨日最後に見た、及川さんの悲しそうな顔……
俺が笑わせたい、笑顔を見せてほしいと願ったけど
俺じゃあ、無理だった……
彼女が出来たんだ。
今は、幸せそうに笑ってる?
そうであってほしいと、心から願ってます……
及川さん…………
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