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はぁはぁと荒い息。
小さいが連続する粘性の水音。
びくんと肩を揺らしてクレトは吐精した。
独りでするこの行為にも、以前のような抵抗感は無い。
さっさとティッシュを丸めてゴミ箱に放り込む。
クレトはごろんとベッドに体を横たえた。
唇に指を滑らすとよみがえるレオンのキスの感触。
直後にザックの舌の感触がざわりとよみがえる。
クレトは手の甲でゴシゴシと唇を擦った。
翌朝、朝食だと起こしに来たクレトを見て、レオンは眉をひそめた。
「お前、また血ぃ出てんぞ」
レオンがクレトの唇を指でなぞる。
予想通り唇はざらざらで、薄く貼りついたかさぶたがデコボコと指の腹に当たる。
「痛くねぇのか」
クレトは頷いたが目を逸らした。
「ったく」
レオンが両手で頬を挟んで、くいっとクレトの顔を上げさせた。
「ノーカウントだ」
柔らかいレオンの唇が優しく触れる。
傷を癒そうとする犬のようにクレトの唇を舐める。
いつもと同じ上書き。
なのにクレトは体の一部が形を変えていくのを感じて慌てた。
「上書き終了」
どうやらレオンには気付かれてないらしい。
クレトはほっと息を吐いた。
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