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41 陽
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「うわっ、お前最低だな。今頃弟君、泣いてるかも。」
話し終えると、夕紀は遠慮なく言い放つ。
「うっ………仕方ねーだろ。どうしたらいいか分かんなくて、気づいたら出てきてたんだから。」
俺は手元のワイングラスを手に取り一気に流し込む。
「おいおい、無理して飲むなよ。後が面倒だから。」
「分かってるよ。」
今日の事を思い返す。
誠人に正宗には好きな人が聞かされてカッとなった。
正宗の事は全部知ってると思っていた。
それなのに俺の知らない事を昨日知り合ったばかりの誠人が知ってる事に腹が立った。
正宗が響を家に連れてきた。
響はいつものように正宗にベタベタくっついていて、今日も気に入らない。
正宗は響にくっつかれても何も言わないのに、俺にばかり離れろと言う。
その瞬間、嫌な考えが頭をよぎる。
正宗の好きな人は……響?
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