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茶乃木家には幾つかのルールがある。
それは長い年月を掛けて培われた歴史が作り上げた物で、それをずっと茶乃木家の人々は疑う事なく守ってきた。
ルールその1。
茶乃木家の後継者は長男が受け継ぐ。
それは絶対的な物で例外は認めない。
長男が死亡、またはそれに類似する状態になった場合のみ次男がその後継者を受け継ぐ。
ルールその2。
後継者に選ばれた者は16歳になると婚約しなくてはならない。
婚約者は家族会議で決定し、高校を卒業と同時に結婚する。
高校の間に結婚しても構わない。
結婚して3年の間に子供が出来なければ離婚し、新しい妻を娶る。
どんな状況でも3年で子供が出来なければ跡継ぎが出来るまで何度も結婚と離婚を繰り返す。
ルールその3。
妻以外の相手に子供は作らない。
愛人を作るなら子供を産まないと相手に契約させるか、男を愛人にする。
ルールその4。
後継者以外の男子は子供を作らない。
女性とは結婚せず、男性を妻に娶る。
それが出来なければ独身を貫く。
淡々と話す琉聖を俺は唖然と見詰めていた。
「俺は茶乃木家の次男だ。だから妻は男じゃないといけない。だからお前と婚約した。」
平然と非常識を口にする目の前の男に俺は返す言葉を失った。
何をどう突っ込んだらいいかボキャブラリーの無い俺には高難度過ぎる。
思わず米噛みを押さえて俯いた。
「他のルールはとりあえず今は必要ない。お前が聞きたかった事はこれだけか?」
早く会話を終わらせたいのか琉聖が畳み込むように聞いてくる。
「何で結婚すんの?しかも男の俺と。別に独身で良いんだろう?だったら独身貫いたら?」
納得のいかないルールとやらに呆れながら聞いた。
すると琉聖はとんでもない言葉を俺に投げつけた。
「そんなの決まってるじゃないか。性欲処理に結婚するんだ。女を愛人にして子供でも出来たら色々面倒だからな。だから男のお前と結婚するんだ。」
当たり前と言わんばかりのセリフに目の前が真っ暗になった。
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