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償い方
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「罪……って、僕が自分から何かしたわけじゃないんですけど…」
嫌な予感がして、顔面の笑顔と反対に冷や汗が止まらない。たぶんこの予感は当たっているんだと思う。普段なら別にいいかなと思うところだが……この男の笑みが、"あの人"にそっくりで。
恐怖が勝った。
「…フフッ、俺は実際あの二人の親衛隊でもなんでもないんですよ。むしろあなたの親衛隊になりたいくらいですけどね」
スっと接近されて、顎を指先でゆっくり撫でられる。
全身に鳥肌が立った。
「おい、」
僕の手首を抑えてる側の人は、その手をパッと話して服で払っていた。まるでゴミを掃除した後にやる動作。
「程々にしておけ、見つかったら後の処理が面倒だ」
そう言って僕を最後まで睨みながら、屋上を出ていった。
「……随分理不尽、なんですね」
解かれた腕と共にサッと男から逃げて、間をとる。
「君が転入してきてからずっっと、…………この時を待ってたんだよ。俺は今死ぬほど嬉しい」
顔を赤らめて間合いをズッズッと詰めてくる。
表情……その口調…
全部"あの人"を連想させる。
「僕、そういうの下手ですし~……諦めてもらう、とかは…………」
「無理だね。ね、逃げ場もないからさ」
『俺とシようよ、そういうこと』
過去を抉られるような。
心を抉られるような。
そんな感覚。
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