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-3話- 1 -sideミズキ-
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「ん…っ」
窓から入って来る光が眩しくて、目をそっと開ける。
あ、オレ寝ちゃったんだ…。
ぼんやりと、でも少しずつ覚醒していく頭で、身を起こしながら昨日のことを思い出す。
「夢…じゃないんだ…」
知らない場所。
知らない空気。
でもここはりおの匂いで満ちている。
オレにここにいてもいいと言ってくれたりお…。
「…りお…?」
その暖かい存在に早く触れたくて、辺りを探してみてもどこにもいなくて…。
「りお…っ」
焦燥に駆られて真っ白なベッドから降り、痛む体を引きずりながら、隣の部屋への扉を開けた。
そして安堵する。
ソファーの上でアイマスクをして眠っているのは紛れも無くりおで。
起こさないようにそっと近づいて、その手に自分の手を触れさせてみた。
「……あったかい…」
人の温もり。
独りじゃないというのはこんなにも温かさに満たされるだなんてこと、…今まで忘れてた。
あ、ダメだ。
また泣きそう…。
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