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「ミズキ、お前のはこれな」
「何?これ」
さっき購買で買っておいたパンとイチゴ牛乳を、頭にクエスチョンマークを浮かべるミズキに渡してやる。
「メロンパン」
袋を開けてぱくっと一口食べると、ミズキはそのメロンパンをじっと見つめ。
「おいしぃっ!」
次々とかじりつくのを見ながら、俺も自分の分のパンを口に運んだ。
「…りお、それは?」
「食べるか?」
「うんっ!」
物欲しそうに眺めてくるミズキに俺のをちぎって分けてやると、おいしそうに食べて、
「あーっ、理緒さんの食べかけのパン…。俺も欲し…いったっ!?」
「葵だいじょぶ?」
「何すんねんっ秋斗!」
「気のせいじゃね?俺何もしてねーって」
「今のは絶対秋斗やった!俺この目でちゃんと見てたからな!な、マオ」
「ん、これおいしい」
「って聞いてないし!?」
なんて、葵がどうして俺のパンを食べたいと言ったのかは謎だが、漫才のような話を聞きつつ。
「リオ君、俺の食べる?」
「いいのか?」
「うん。はい」
「ありがと」
ハルカがくれたものを食べながら、俺は平穏な空気に満たされているこの雰囲気を楽しむように目を瞑って、口許に笑みを浮かべていた。
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