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-6話- 1
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「もうあんなやつ知らんっ!」
2つ隣の席に座ってる葵がそんなことをぶつぶつと呟いてるのが聞こえて、首を傾げながら葵へと顔を向けた。
その身に纏っている雰囲気は苛立ちに染められていて、声を掛けるのが思わず憚られる程で…。
「…何かあったのか?」
訝しむ声に前の席から返ってくるのは呆れたような声。
ゆっくりと秋斗が振り返ってきて、うろんな目でぷんぷんする葵を眺めている。
「あんま気にしない方がいいぜ?
あれだ、あれ。まぁ所謂、倦怠期ってやつだな」
「……けんたいき…」
………。
えっと…
…それってあれか?
相手のことが欝陶しくなるっていう…。
つまり、
「マオと喧嘩でもしたのか…?原因は?」
それにまた秋斗がさっきと同じように呆れたため息をつく。
「聞かねぇ方がいいぜ?
絶対呆れてものも言えなくなるからな。
ってかあいつに近づくなよ?バカがうつる」
…む、ちょっと酷い言いようだな、なんてその言葉に一瞬思ったものの、秋斗の表情にどこか苦笑が浮かんでるのが見えて、それで最近の葵たちに対する秋斗の口癖を思い出した。
『バカップル』
そのことか?なんて思っていると、俺たちの間に影が割って入ってきた。
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