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雨音1
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「ハァ..」
シトシトと降る雨粒を窓越しに眺めながら、立花はため息をついた。
雨は嫌いじゃない....が。
気分が沈む日もある...
机の上の白い用紙に目を落としうなり声を上げる。
「ゔー・・」
雨だとバス通学となる立花は、いつもより朝早く家を出ないといけない。しかし、朝が弱い立花は連日遅刻を繰り返し、とうとう生徒指導室に呼び出されて反省文を書かされている。
「何書きゃ良いんだよ.......」
ペンがなかなか進まず、髪の毛をガシガシっとかきむしる。
あの夜の翌日、学校で会ったキムは
こないだの夜の事なんて無かったみたいな様子で接してきた。
いつも通りの暴力教師で、・・・
あの日はオレも・・・変だったし、
...無かったことにしてもいーけど....
なんだかな・・
っつか、迫ったのは俺だけど、
フツー教え子、しかも男に手ぇ出すか?
教師のくせに
既婚者のくせに...
あの場をやり過ごすために、しただけだとか..?
......何考えてんだかよく分かんね.......
「....あーあ」
立花はベタつく体を机に投げ出した。
ヴヴヴッ..
「ん?、」
ポケットからケータイを取り出すと、ツッチーからだった。
《土屋》もうおわったか?
「終わんねーよ、ったく」
立花はボヤきながら返事を打つ。
《立花》まだ
何書けばいいかわかんね
《土屋》てきとうに書けば?
「それが出来たら苦労しねーっての、」
ってか、あいつ部活中?
雨だから筋トレか...?
《立花》それができねーんだよ
《土屋》ネット使えば?見本があるかもよ
「.....!」
確かに!
こんな時のための道具じゃねぇか!
立花は速攻で検索して、出てきた反省文を上手い具合に使い、猛スピードで反省文を書く。
マジ感謝するわ、ツッチー
ツッチーに感謝しつつ、早く帰るべく反省文の用紙を文字で埋める作業に没頭した。
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