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青空7
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マンションに着くと、木村が車のサイドブレーキを引き、ギッと音が鳴った。
「....ここでいいか?
立花、お前夏休み中ちゃんと勉強しろよ」
「....ん」
「忘れ物ないか?大丈夫だな」
「................」
「なんだ、どうかしたのか?」
なかなか車を降りようとしない立花に、木村は言った。
立花はちらっと木村を見ると、また自分の手元に視線を落とした。
「.....なぁ、先生んトコ行ったらダメ ?」
「あ?何言ってんだ、駄目に決まってんだろ」
なんだ、
ダメか....
花火見るのを付き合ってくれたから、いけるかと思ったけど...
立花は肩を落とすと、少し膨れたまま呟いた。
「なんだよ、ケチ。
...こないだは入れてくれたじゃん、」
でも、まぁ、そうだよな...
キムだし...
立花はため息をつくと、ドアの取手に手を掛けた。
「....先生、送ってくれてアリガト。じゃ、」
「あ、...ああ」
立花はさっと車を降りると、振り返ることなく足早にエントランスへ向かった。
....なんだよ、....
途中で手を引くんなら、
そんな
中途半端なヤサシサなんていらない、
期待を持たせるようなコトすんな....
キムなんて、
.....大っ嫌いだ.....
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