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こっちの台詞っ!
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これは不可抗力だ。
決して生徒が先生を殴るイコール校内暴力の図式ではない。
だって先生が先に――
キスされた唇に手を当てて、
「最悪」
その甲で口を何度もゴシゴシと擦った。
「セクハラ教師」
「お、まだ教師を付けてくれるんだな」
「何ていうか、そのポジティブさ、凄くムカつきます」
そう言ってんのに先生は平然と俺を見てるだけ。
いや、若干笑っているようにさえ
見えるんだけど……違いますよね?
もう良い。
金輪際この人に余計なことは望まず、
当たらず触らずの距離感で行こう。
「譜都キャプテンと交流戦の
段取りしましょう。
一応相手高校の最近の対戦データーを
先輩が入手してくれたみたいなので参考に渡しておきます」
きっちり2メートルの間を取り先生の顔を見ることなく
俺は極めて淡々と事を進めることにした。
「ヘイヘイ」
「…………」
先生が受け取ろうと近寄ると
俺はジリリ後方へ下がる。
「……おーい、受け取れないんだけど?」
「後で職員室の机の上に置いておきます」
「え~~今、くださいな」
「後で置いておきます!」
「ちぇ……面倒だなぁ」
「それはこっちのセリフです」
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