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誤解ですよ?
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「必死だな」
ミーティングが終わって部員達が
グランドへとゾロゾロ向かいだした時、背後から
思いがけない声が聞こえて俺は体が固まった。
「…………!」
振り向くと何時の間にか誰も残っていない
部室の一番奥のロッカーにもたれ掛った
監督がそこにいた。
しまった、と思ったのには訳がある。
近頃では余計な疑惑を持たれないように
監督の前では極力トシの話題に
触れないように気を付けていた。
さっきだって辺りには姿がないのちゃんと
確認したつもりだったのに一体何処にいたのか。
「誤解されたら可哀想だし。
……幼馴染だからって特別に
言ったつもりはないですよ」
「そう?」
“紺里先生、紺里先生至急職員室に
お戻り下さい、至急です!”
「ええ?……俺なにかやったかな。
アレか……いや、もしかしてあっちか。
兎に角戻らないとマズいんだろうなぁ。
あ~面倒臭い」
「あ……ちょと」
間の悪いタイミングとはこの事だ。
よくよく呼ばれるけど、この人
職員室でも色々やらかしてるんじゃないのか?
と普段なら軽口でも叩く所だけど、
生憎、今はそれどころじゃない。
「待って下さい、さっきの本当に違うから」
ちゃんと此処で否定しておかないと変に取られて
後々ややこしくなりそうだと慌てて言った傍から、
「おっ!お前の大事な幼馴染が来たみたいだ。
じゃぁ、ミーティングの説明してやって」
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