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親と子
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「只今、戻りました」
広い玄関入って左奥の障子を開けると
いきなりの怒号が飛んできた。
「入るな!!
お前はこの部屋に立ち入るなと
言っておいたのを忘れたか!」
「……申し訳ありませんでした、失礼します」
チラリとだけ見えた和服姿の男の人は
恐らく監督のお父さんだろう。
棋士だと聞いていたその人は
かなり気難しそうな印象を受けた。
――勝負師の人って皆こんな感じなのか?
その周りにいた人達はお弟子さんみたいな人達も
間に入って何だかザワザワとしてたようだったし。
……ああ、そっか。
例の白刀田先輩が言った“勘当”という
二文字が頭をよぎる。
いくらそうだとしても
呼びつけておいてあの態度はあんまりだ。
実の息子に手厳しすぎるだろ。
監督だって流石に傷つくと思う。
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