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「いい夢でも見てたん?」
「いや、すっげぇ悪い夢」
刻景には悪いけど朝食を食べる気が進まない、けどわざわざ自分の分を用意してもらったのに残すのは気が引けて箸をとって味噌汁をすする
別に悪い夢を見て気分が悪いなんて初めてじゃない、誰だって経験のあることで今回も数時間経てば悪い夢を見たことさえ忘れてしまうはずだ
「へぇ、どんなん?悪い夢は人に話すといいんやで」
「んー思い出せないんだよ、また思い出したら話す…刻景の味噌汁は美味しいなー」
悪い夢のせいか全く寝た気がしないと六花は大きく欠伸をした
ーーー……
3つの種族が共に生活するようになってから学校の道徳の授業は週に1時間以上は必ず行うことが義務付けられ、その内容は主に他種族の暮らしや性質を学ぶことが目的だ
テストこそはないものの大切な授業だと年々重要視されている、この授業内容を取り入れることを蓬莱家が提案してから他種族との関係に友好的な考えが増えたからだ
「では今日は3種族の『命』…寿命について学んでいきましょう…山岡くん、現在の人間の平均寿命を知っていますか?」
担任である教師はそういうと今日の日付と同じ出席番号である山岡を指した
一琉はこの手の知識も薄いので当てられなかったことにホッとする
「はい、女性が98歳、男性が94歳です…日々医療技術は進んでいて平均寿命はぐんとのびました」
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