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好きよりも
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「ん……」
頭がぐらぐらする。
ここどこだ?
てか俺の部屋?
はっとして周りを見渡せばそこは自分の部屋で思わず自然と岡場の姿を探していた。
俺、いつ帰ってきたっけ。
だめだ。
全然記憶がない。
覚えてるのはあやふやだが確かに聞こえた岡場の声。
幻響……だったのか。
はっ、馬鹿みてぇ。
そう思うことにして起き上がり時計をちらりと見て部屋を出る。
リビングに向かってドアを開けると
「かあーさん腹減ったん、だけ…ど……」
ドアの先に居た人物を見て目を疑う。
いや、いやいや。
「な、なんでいんだよっ!!!」
その人物を指さして大声が出てしまった。
でも仕方ないと思う。
だって、そこには岡場がうちのあったかご飯を食べて寛いでいたから。
俺の反応は妥当だと思う。
岡場は俺を見てからふっと笑うと遅いぞなんて言ってきやがった。
「~ッ!母さん!」
「何よー、先生はあんたを心配してくれてたんよ?」
「は??!」
ますます訳分からなくなって岡場に顔を向ければはにかむように微笑みだす始末。
な、何なんだよ
この状況。
そして、その岡場の微笑みに俺はドキドキしてしまったなんて死んでも言うか。
母さんは早く座んなと俺を岡場の前に座らせるとご飯をよそってくれた。
「い、いただきます?」
箸を取ってみるもの岡場の存在が気になって食事に集中出来ずにいた。
そして重要で肝心のことを岡場に聞く。
「お、岡場は……俺の家になんで…………」
「ん?あぁ、お前が気をうしなっちゃったからさ仕方ないんでお前ん家まで運んどいた」
「あ、そう……ですか……」
母さんがいる手前敬語は付けておく。
岡場は母さんと楽しそうに話しているが俺が学校でどうなのかとか聞いてきた時は飯を戻すところだった。
さ、最悪だ。
怖くて怯えた顔で岡場を見てしまった。
岡場と目が合うと落ち着かせるように俺に笑いかける。
「えぇ、とても優秀でクラスのみんなも頼りにしていますよ」
その言葉を聞いてほっと安堵して岡場の顔を見ると。
岡場は何が可笑しいのかくすくす笑う。
「何だよ……」
「いや、可愛いなって…ふっ」
「はっ!?」
何だよいきなりかわ、可愛いって!!!
ぼっと音をたてて真っ赤になった俺を母さんと岡場は声を上げて笑ったのだった。
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