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せんせいとおれ。
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岡場の初めて聴いた怒りの含んだ声。
「…どこを沢田に触られたんだよ…」
「べ、別に平気…だし……」
「俺が平気じゃない。」
なんだかその雰囲気が怖くて、俯いて岡場から視線を逸らした
「……言えないのか?」
「…………」
俺は冷や汗をかいて押し黙る。
不意にさらさらとした感触が頬に当たった。
「……本当に、何もされてないのか…?」
弱々しく震えた声、
この大人はなんて情けない声を出すのだろう。
そして気づく、
ん…?岡場の声が近い…?
岡場の行動の意図が不明すぎてぐるぐると目を回しそうになった。
え?俺……だ、抱きしめられてッ??!!
岡場の鼓動と匂いが、確かにそこにいると実感させられて妙に、安心してしまった。
そして、何よりも驚いてしまった。
岡場は今にも泣き出しそうな顔をして俺と視線を合わせた
なんで、あんたが泣きそうなわけ…
「ごめんな……お前が辛い時に居てやれなくて………笹川のこと、誰よりも大切にしたいって思ってんのに…」
やや、紺色を混ぜた漆黒の瞳は潤んでいて
奇麗…瞳に魅入られてぼぅっとしてしまった。
「おかば…」
「本当にごめん…抱きしめたりなんかして…ごめんな……ただ、もう少しこうしててもいいか?」
「え……っ」
突き放せたのに…
しようと思えば出来たはずなのに…
ただその言葉に
赤く染めた顔を隠すように岡場の胸に顔を埋めた。
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