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あの星をもう1度… 29
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そらるside (過去へと戻ります)
そ「母さん、俺行ってくる」
俺は鞄を背負い、中学校へと向おうとした。
すると母からは返事がない。
俺が振り返ると、キッチンで息を切らしながら、倒れている母さんを見つけた。
そ「母さん!?母さん!!ねぇ!しっかりして!」
俺はリビングへと戻り、電話をとる。
すぐに病院へと電話する。
そ「はい!今すぐ来てください!母さんがっ!!!」
救急車はすぐにこちらへと向かってくれるそうだ。
俺は電話置き、母さんの元へと戻る。
そ「母さん!しっかりして!お母さん!!」
すると母さんは俺の頬に手を伸ばし言う。
母「そ…らる……ごめん…ね………」
俺は母さんの手を抑え、言った。
そ「母さん!…しっかり…しっかりしてよ…ねぇ!…ねぇってば!」
外には救急車のサイレンが響く。
母さんは救急車の中へと運ばれる。
俺はそれに付きそう。
救急車の中では応急処置が行われた。
だけど1人の男が手を止める。
男「……もう…」
すると俺はそいつの胸座を掴んでいた。
そ「なんだよそれ!母さんはまだ!…まだ……」
すると男は俺の腕をそっと撫でる。
男「分かった。でも今は大人しくしてくれ」
俺はそっと手を離し、男から離れた。
すると男は、母さんに酸素マスクを取り付ける。
そして心臓マッサージを開始した。
でも母さんはびくともしない。
俺は母さんの手を強く握り、母さんを呼び続ける。
そ「母さん!母さん…母さんっ!」
母さんからの返事は全くない。
すると病院についた。
そこには看護師や医者がいた。
医者「早く患者を…!」
看護師は母さんを運び、手術室へと向かう。
俺はそれを眺めてる事しか出来なかった。
するとさっきの男が俺の肩を叩く。
男「たった1人の家族なんだろ。なら信じてあげろ。お前を1人で置いていく訳ないだろ。」
その男はとても冷静だった。
俺はその言葉を聞き、涙を拭いた。
男「そうだ。母ちゃんを信じてあげろ。」
そう言って男は救急車の中へと戻る。
俺はつばを飲み込み、病院の中へと入った。
そして俺は5時間、待合室で待った。
すると奥から看護師が俺の元へと走る。
看護師「手術…終わったわ」
看護師が俺の手を引っ張り、手術室前まで連れてくる。
するとそこには医者がいた。
医者は口を開く。
医者「すまない…」
ただその言葉は俺の心を強く痛めつける。
俺はその場で立ち崩れる。
すると看護師が俺を支える。
看護師「…蒼夜君……」
俺の中学3年生の
6月24日14時36分。
母の誕生日の5日前というところで、
母さんは息を絶った。
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