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「あんなあからさまな態度でバレてねぇと思ってるのお前だけだ」
「え !?じゃあ、分かってて連れ回したりしたんですか!」
「当然」
「ッこんの、性悪!!!」
やっと想いが実った俺の好きな人はやっぱり意地が悪いらしい。
俺から離れた先生はポケットから取り出したタバコに火をつける
煙を吐き出すだけで、なんて色気だ
「そんなに見つめてないで帰るぞ。送って行くから」
頭を一撫でしてから車へと向かう先生の後ろ姿を見る。
これから一緒に過ごしていけるんだ。
そう考えただけで、笑顔になれる
「何してんの。早く」
俺がついてこない気配がしたのか後ろを向いて告げた
それがなんだか幸せで頬が緩む
俺は駆け出して先生の隣に立つ
車に乗り込んだ俺たち。
中にはさっきまで香っていた香りと一緒の匂いが充満している
タバコを吸っている先生側の窓は開いていて、煙を出す為なのかと思えばその優しさにまた惹かれる
「つーか、こんな青臭ぇガキに惚れるとは俺もどうかしてるな」
「ガキじゃないです!もうすぐ17になるんで」
「十分ガキだ」
段々と近付く目的地に寂しさを感じる
「そう言えば、先生って生徒に手は出さないんじゃないんですか?」
仕返しのつもりで放った言葉。
「先に手出したのはお前だろ」
「でも、俺生徒です」
「ったく、仕方ねぇだろ。惚れさせたお前が悪い」
サラッと言う台詞に尊敬すら覚える。
今まで何人の人を落としてきたのか…
車が途端にスピードを落とす。横には俺の家が見えた
早いな〜…
「笹本」
ドアに手を掛けて開けようとした時、突然名前が呼ばれる
先生の方を見れば目の前には先生の睫毛が見えた
唇には柔らかい感触。下唇に歯を当てて離れていく
それだけでもエロい
「また明日な」
コクリと頷き車から降りた。
手を振りながら見送った車がいなくなれば、中にも入らずにその余韻に浸る
唇に指先を当てれば感触が蘇る
俺、…先生と二回もキスしちゃった
考えれば考える程熱が上がる。
さっきまでの胸の苦しみが嘘みたいだ
出逢って数日。俺は先生を手に入れた。
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