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2-28 道連れ
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かちゃ、とお風呂場のドアを開けると、ものすごく広かった。
僕の部屋とは全然ちがうそこに、びっくりしてきょろきょろとしてしまう。
だってなんか、天井が高い気さえするよ?!いいのこんなに広くて!冬とかあったまるのに時間がかかりそうじゃない?!
「歩先ぱいのおうちって、お金持ちい…?」
「まあそこそこー?」
いやいや、そこそこくらいのレベルだったらこんなに優遇されないからね絶対。きっといいところのお坊ちゃんなんだこのひとは。
歩先ぱいも僕に続いてお風呂に入ってきた気配がしたので、振り返ると彼はゼ・ン・ラ!
「きゃあああああああああああーーーーーーーーなんでハダカ?!」
「なんでって、お風呂に入るからに決まってるでしょ」
「ちょっとは恥じらいを!恥じらいを持ちましょう先ぱいぃ!」
えっへん、と腰に手を当てて仁王立ちする歩先ぱい。タオルを巻けとまでは言わないから、そんな胸張って見せびらかすのはやめてください…。
っていうか、歩先ぱい、思ったよりも身体が引き締まってるんだけど。
いつもは制服のブレザーを羽織っているから気づかなかったけれど、こうやって見ると筋肉も結構あって、腹筋もうっすら割れている。
背は僕よりちっちゃいのに、なんていうのかな、細まっちょ…?
意外とたくましい身体にちょっと戸惑って、僕は思わず目を逸らした。
だから僕は気付かなかった。
歩先ぱいがにやあり、笑っていることに。
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