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家
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「お願いだから、ちゃんと家に帰ってきて」
百合子の声が震えて、涙もぼたぼたとこぼれ落ちてくる。
「…母さん」
「いいから、お願いだから…お母さんのお願いよ!それ以外は望まないから…!」
段々と支離滅裂になっていく百合子の言葉に、葵はただただ頷くしかなかった。
「わかったよ、母さん」
「なんでこんな…!なんで…!!」
「母さん」
「葵…!!」
葵が百合子をそっと抱きしめると、母も葵を抱きしめた。
「母さん、大丈夫だから」
僕がいけないんだ
「葵…お願いよ…」
僕が
「うん、わかってる」
母さんをこんなにした
「じゃあ、もうこんなこと言わないでちょうだい…?」
わかってる
「うん」
わかってる
「大好きよ、葵」
わかってる
「わかってるよ、母さん」
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