アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
再来 (時雨side)
-
「時雨さん、こんばんは。」
次の日。
俺はまた材料の買い出しのために外へ出かけていた。
「薊さん...」
そこで久しぶりに薊さんと遭遇した。
今日は黒いタイトなワンピースを着ていていつも以上にセクシーに見えた。
「どうしたんですか?なんだか元気ないですね...?」
近くの公園に入りベンチに腰を下ろすと、俺は海月とのことを薊さんにすべて話した。
媚薬のことはもちろん。出会いのことから西山亮の存在まで、すべて。
薊さんは最後まで真剣に聞いてくれた。
俺の好きな人が男だと知っても、引かずに受け止めてくれた。
「あの...でも俺、やっぱり諦めるしかないみたいです...」
「そんな...」
「俺が入る隙なんてないんですよ。今更頑張ったところで...」
「そんなことないです!!!!」
俺がグチグチ言ってると、薊さんはいきなり声をあげた。
「そんなことないです!!頑張れば絶対振り向いてもらえますよ!!!だって時雨さんはこんなに素敵な人なんですから!!!」
「薊さん......」
「私は諦めないですよ!!絶対に大丈夫です!!」
「ありがとう...ございます...。」
薊さんは俺を見つめてニコッと微笑んだ。
そしてもう行かなきゃとベンチから立ち上がった。
「ていうか......────」
「え?」
薊さんはバイバイっと手を振りその場を去って行った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
144 / 224