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※性奴
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一度体臭を嗅いでしまうと、それ以上は耐え切れなかった。
堅い砂の地面に腕を突き直し、ガイザックは尻をハミルへと捧げる様に掲げて、15年の歳月で教え込まれたように両方の太腿が地面につくほど開いた。
身を灼く熱を冷ましてくれるのであれば、屈辱も羞恥も全て受け入れられた。
死刑よりも重罪とされる罪人に与えられたこの呪術を用いた刑は、主人の殺害と共に自殺することも出来ない様な呪いであり、人の尊厳を徹底的に奪うようなものであった。
狂った方がましだと極限まで抗い続ける男たちもいたが、狂う前に肉欲に溺れて素に戻れなくなるか、狂いきって便所のように使われるかどちらかで、完全に死に至る者は少ない。
……だが……ガイザックだけは他の奴らとは違っていた。
刑が執行され、呪術を受けた直後に、ハミルの元にやってきた彼は、打ちひしがれても絶望もしていなかった。
"俺を殺さなかったことは多分、この国の不覚となると思うぜ。生かして飼い殺すつもりかもしれないが、そう上手くいくかな"
こいつを手に入れたいと思い、周囲の反対を押し切って後宮へと引き入れた。
先代の王を殺した大罪人。大陸一の剣士で、先代の王の側近の騎士であった彼は王を殺し逃亡すると、無政府組織の一団に身を投じた。
国の英雄が、大悪人へと転身したのだ。
子供の頃から憧れていた存在だっただけに、直ぐには信じられなかった。
ハミルは足元で欲情を露に乱れる性奴と化したガイザックを見下ろして、侮蔑に満ちた冷たい瞳で見下ろした。
ただのいやらしい肉奴隷となった男を見下ろすのは、子供の頃の羨望の気持ちを裏切られた憎しみでいっぱいだった。
「穴を……拡げるので……早く…ご慈悲を…」
目の前でガイザックは自ら腕を回し、開いた臀部の中心に指を当てて挿し込み、ぐっと指を外側に引いて内部の肉を広げた。
餌の前には自分で、尻の穴を広げて解す事はしっかりと教え込んである。
目の前で、挿し込まれた指は器用に中を掻き回して、粘膜の水分で回りに潤いを与えて解し始めたのを、無感慨にハミルは見下ろした。
「……見て…ください……ァ……ゥク…ン…」
クチャ、ペチャっと水音が響き始めて、ガイザックの鼻にかかった喘ぎが早くなってくるのが分かった。
一ヶ月も交わらなければ、通常の性奴であれば欲情に耐え切れずに狂ってしまっているところだろう。
少し苛立っているのは分かったが、それ以上を悟らせなかった。泣き喚く姿を見たいと思って、放置しつづけて様子を見ていた。……そう思うこと自体が、気持ちを奪われているということなのかも知れぬが。
「いやらしい穴だな。もうべちょべちょにしてしまって……。ただ、ここだと外の兵士にも丸見えだ。お前はいいかもしれんが、私は好まない。寝所までその格好で這ってついて来い」
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