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寝よう
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「じゃぁ何すんのさ」
「えっ?えー……分かんない」
「決まってないのかよ…」
「だって暇とは言ってもしたい事も無いし」
「もう寝てたらどう?」
「あっ、じゃあ膝枕して〜」
「は?」
いや、何故こうなった。何故俺は男に太ももを貸しているのだろう。
そもそもジャンケンで勝ったら膝枕とかおかしいだろ。
「お前…変な事しないって約束したよな?」
「え?これ変な事に入るの?」
「なんで男の太ももに男の頭を乗せるのか訳が分からない」
「まぁまぁ俺が勝ったんだしいいでしょ〜」
正座をして、太ももの違和感に耐える。すると綾がすりすりと太ももに擦り寄ってきた。
違和感が一層増して、ぞわぞわする。
「ねぇ、擦り寄るの止めて」
「少しぐらい良いじゃん、あ〜瑞貴の太もも柔か〜」
「くっ………」
何故だろう、ジャンケンで負けた事に対してなのか男に膝枕してる事に対してなのか屈辱だ。
まぁ、昼休みが終わるまでの辛抱だ、我慢。
ふと、視線を下げて綾を見つめる。少し乱れた髪の毛にそっ、と触れる。
髪の毛を耳にかけて、頬を手の甲で撫でる。
「瑞貴〜、くすぐったいよ」
「んー」
少し冷たくて、すべすべとした頬。その少し上に細いまつ毛を生やした目。
うわまつ毛としたまつ毛が離れれば、濡れた翠の瞳がこちらを向く。
「何、俺に見蕩れてる?」
「なっ……そんな訳っ、」
無い、と口を開こうとした時、唇に何かが触れた。それは、綾の人差し指。
横顔が真正面になり、目が合わさる。
「無い、なんて言わせないよ?」
「ッ」
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