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コンビニから帰ってきて、早速コンビニの袋を漁る。
俺が一番に食べたかったもの。
苺のクッキー。
俺はクッキーの袋を開けて食べる。
クッキーといってもふんわりしていて、中に苺のジャムが入っていて美味しい。
そんな俺を見て、雄哉は笑みを浮かべて俺の隣に座る。
雄哉はいつもこの時間帯はパソコンを開いて仕事しているはず。
なのにどうして俺の隣に座るんだろう…?
不思議に思って雄哉を見ると、雄哉の手には毛糸と編み棒。
そして、初めての編み物教室、というタイトルの本。
「…編み物するの…?」
首を傾げて聞く。
「ああ。クリスマスに一つのマフラーで、翔と俺の首に巻くの。やっぱり憧れるじゃん?」
そう言われても、俺はそんな憧れを持ったことはない。
「でももうすぐ春だけど…」
季節はもうすぐ春であっという間に夏がくる。
「初めて編むから今から練習しようと思って。翔だって俺と一つのマフラーで過ごしたいでしょ?」
そう聞かれて答えに困る。
「……。…一つのマフラーを雄哉と俺で巻くの?」
「そうだよ」
雄哉は満面の笑みで答える。
俺は引き取ってもらった身でもあるから、雄哉がしたいならそれでいい。
だけど一つのマフラーで過ごすって、雄哉が料理する時や仕事やコンビニに行く時、あとトイレ行く時はどうするんだろう?
はっきり言って、雄哉と一つのマフラーで過ごすイメージが沸かない。
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