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「異常なし…、か…」
俺はお風呂に入りながら呟く。
異常はないのか…。
異常があればお兄ちゃんの元に逝けたのに…。
検査結果を聞いて、そう思っている自分がいた。
でも今異常があってお兄ちゃんの元に逝けたとしても、ああ、もう一回あのメロンパンが食べたかったな、って思ってしまうんだろうな…。
本当に俺は中途半端だ。
両手でお湯を掬い顔にかける。
俺はどうしたいんだろう…。
雄哉のご飯が食べたい。
雄哉の傍にいたい。
…でもそれは雄哉にとって迷惑にしかならなくて…。
俺が生きている理由を見つけられなくて…。
俺だけがなんで生きているのかわからなくて…。
俺を憎んで逝ったお兄ちゃんの元に逝けば、お兄ちゃんは俺を許してくれるのかな…?
顔を半分だけ浴槽につける。
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