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「嫌だ…」
「嫌だ、って言っても飲まないと髪の毛を切れないだろう?」
「…嫌だ…。大丈夫…」
「大丈夫じゃない。もう髪の毛が目にかかりそうじゃん。そんな髪型をしていたら可愛い顔が台無しになるぞ」
「可愛くないからいい…」
「可愛いの!翔は可愛いの!!本当は翔の可愛さは俺だけが知っておけばいいけど、可愛くしてあげたいの!!」
雄哉は必死に言い募る。
「可愛くないからいい…!」
「翔は可愛いって言っているだろう!」
さっきから可愛い、可愛くない、の堂々巡りだ。
俺の目の前には睡眠薬がある。
俺は刃物全般ダメらしく、特にはさみが怖いらしい。
入院中、俺が記憶を失くしている時に一回フォークを見て意識を失ったことがあるぐらい。
だから俺の髪の毛を切る時は、睡眠薬で眠っている間に雄哉に切ってもらう。
雄哉は俺が入院中に美容師さんから何度か教わって、俺の髪を切っているけど、これがなかなか上手い。
そう。風呂上りに乳酸菌飲料を飲ませてくれる日は決まって、髪の毛を切る日だ。
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