アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
44
-
「翔、いってらっしゃい」
そう言って雄哉が俺の額にキスする。
本当はこの女子三人組にサービスするために、
キスしやすいように髪の毛を切ったんじゃないか、と疑わしくなってくる。
きゃぁぁぁぁ!!!と黄色い歓声(?)が女子三人組から上がる。
こんな公衆の面前でキスしてこようとするものなら、全力で避けるところだけど前に女子三人組の前で避けたら、
いやぁ橘くん可愛いっ!!今の仕草見たっ!?やーばーいっっ!!
などという声が上がり、
雄哉も雄哉で、翔が行ってらっしゃいのキスさせてくれないから寂しい…、
なんて言い出して、女子三人組は多いに盛り上がりを見せて、俺が避けたらこの時間が長くなるだけで、結局キスされるまで終わらないのを学んだので素直に受け入れることにした。
「橘くん、教室に行きましょう!」
興奮気味の女子三人組の後ろを歩きながら、
視線を感じて後ろを向くと雄哉が手を振っている。
ここで無視するのも大人げない…、
と思って雄哉に小さく手を振ると、女子三人組はニヤニヤして、仲いいね、と言ってくる。
この憂鬱は帰りもあるのか…、とため息をついた。
いつもなら教室に着いたら課題を提出して、新しい課題もらって帰るだけ。
ただ今日は体育があるので皆は課題を提出して、新しい課題をもらってから更衣室に向かう。
俺は更衣室には行かない。
体育には参加できないから。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
51 / 344