アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
やみつきシャンプー ⑴
-
一弥の家に泊まりに来ていて、一緒に風呂に入っている時のことだ。
「ん?シャンプー変えた?」
一弥が髪を洗い始めると、浴室中にシャンプーのいい匂いが立ち込めた。それがいつもと違う匂いだったのだ。
湯船から乗り出して、どこのシャンプーかと訊ねてみる。だが一弥が口にしたものは聞いたこともなかったし、どうにも覚えられそうにない名前だった。それもそのはず。聞くと、どうやら美容室専売のシャンプーらしい。通っている美容室で購入したそうだ。
「高かったろ?」
「まあ、安くはない」
もこもこ。シャカシャカ。
泡立ちがいいのが見て取れるし、いい音がしていた。お高いシャンプーの音だ。
そしてこの匂い。
爽やかな柑橘系。
胸いっぱいに吸い込んでみた。
「いい匂い」
「ちょうどシャンプーきれかけてたし、買ってみた」
「俺も使っていいのー?」
「一緒に使えるように買ったんだよ」
「いやん。奥さんみたい...おぶっ!!」
顔面にシャワーを浴びせられた。少しだけ水が鼻に入り、ツンとした痛みが走る。反射的に顔を顰めたのだが、多分だけど、顰めきれていないんじゃないかと思う。
だって俺の顔の筋肉、さっきからゆるみっぱなしだもの。
「不意打ちでお湯かけるなんてひでぇ~」
「にやけてないでさっさと風呂代われよ」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 36