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【暴露。】*副会長side
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「さっきはありがとうございました」
「……は?何のことです?」
誰も居ない廊下を歩いてる時、突然、立花に言われた。
まぁ、内容は多分、教室でのことだろうけど、分からないふりをした。
「ぁ、ぇっと、、副会長があの場で呼んでくれなかったら俺、きっとあの輪の中で死んでたと思うから……。」
「……はあ。助けたつもりは無いですが。
生徒会室はこちらになります。中で会長が待っているのでお入りください。」
「あ、はいっ」
立花の後ろについていき、生徒会室に入る。
「し、失礼します……。」
「会長、転校生を連れてきました。」
「ん。さんきゅ。……っと、俺は宮森 蓮夜だ。生徒会長やってる。よろしく。」
「あ、立花 遥燈です。宜しくお願いします。あの、なんで呼び出されたんですか?」
「あぁ、是非、生徒会に入らないか?」
「……え?」
おお、見事なまでに動揺している。
……なんか、可愛いかも。
この、オロオロした感じ。
演技じゃない、純粋な行動に。
って、なんでこんなこと……。
もう有本で懲りたはずなのに。
…自分が嫌になる。
でも、可愛い。
まぁいいか。心の中でだけ。今は……。
しばらく固まった後、不思議なことを言い出した。
「……夢だ。そうだ夢だ。覚めろ。授業の内容聞くんだ、リアルの俺。授業中寝るなんて羨ましい限りだ」
「…おい。大丈夫か?
ここは夢じゃないぞ。それにお前は起きてるし。試しに抓ってやろうか?」
「いえ、それは遠慮します。
なんで俺を誘ったんですか?」
「実はこの2週間前、ある1人の転校生が来てな……。」
「俺の他にですか。」
「あぁ。それでそいつが書記やらなんやらをかっさらって……」
その説明はおかしいですよ、会長。
「あぁ、悪い。そんな困惑した顔しないでくれ。……なんて説明していいか……。
あ、陽ノ下。頼んだ。」
は!?何故!?
「なんで私なんですか…!…まぁいいですよ。
転校生の名は有本 勇気。良くある王道物語で生徒会引っ掻き回す奴がこの学校にも来まして。」
「メタい。」
「それで、書記も会計もみんな、有本さんの虜でして。
……実は数日前まで私も虜だったんですが……。」
「……副会長もですか?」
立花が驚いた顔をする。
……人ぐらい好きになってもいいだろう。
「ええ。
……以前の私は優等生でいようと、性格を偽っていまして。それを彼に見破られたんです。そんなことでついつい舞い上がってしまいまして……。……会長しかまともに仕事してないって気づいた時にはもう冷めていて。結局その程度の人だったんでしょうけど、今はどんなに言い寄られても好きになることはないと思います。ただ、見破って欲しかっただけだったんでしょうね、私も。」
「……はぁ。そんな事があったんですか。でも、副会長が正気になってよかっ……え?すみません。彼って…有本 勇気って男なんですか?」
「ええ。そうですが。」
あれ。言ってなかったか?
「まぁ、そんなこんなで生徒会も人手がないんです。」
「あぁ。そうなんだ。だから生徒会に入ってくれないか。……あ、入らなくても、手伝ってくれればいいんだ。」
「……俺でよければ…いいですけど、なんで俺なんですか?」
「……ここ、金持ち学校だろ?だから常に気品が高くある必要がある。だけどそれは正直辛いしきついだろ?だから庶民の学校から来たお前にしか分からない庶民の楽しさというものが知りたいんだ。」
……庶民ね。
会長の事だからわざと言ったんだろう。
だって会長と私の好みの子って似て……
ってことは会長、もしかして。
いや、もしかしなくても立花 遥燈が好き?
……まさか、ね…。
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