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風紀室にいくには、中庭を通らないといけない。
久しぶりに通るが、なかなかいい。
穏やかに吹く風と雲の隙間から覗く太陽の光が心地いい。
「…ニャー、」
どこからか、猫の声が聞こえる。
別に好きなわけではないが、生徒会長だしな、放っとくわけにもいかねェだろ。
中庭にあるベンチの方にいくと、やはり猫がいた。
少し近寄ってみるか…。
猫は人懐こく、俺に擦り寄ってきた。
「…フハ、可愛いなお前。」
白い毛並みに、透き通る青い目がとても似合っている。
俺は、そいつを抱き上げベンチに座る。
「…お前、名前とかねーの?」
こいつの首元を見ると、首輪をしていた。どうやら、飼い猫のようだな。
ネームプレートを見ると、雪と書いてあった。
「お前、雪っていうのか。 お前に似合ってるな。」
「…ニャア、」
…それは、俺への返事のつもりか?
おれは、ぎゅっと雪を抱きしめると、
「俺は、冬至。 雪と冬至って似てるよな。 俺たち相性いいかもな。」
なんて、普段の俺なら、絶対言わないことを言う。
アニマルセラピーだ。
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