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スタートラインY その4
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春先に川本と鍵を壊して侵入した屋上。
屋上前の階段から封鎖されているため、侵入など考える生徒は誰もいないだろう。
いつものアホみたいなイタズラかお遊びの際に見つけたらしい屋上への別の入り口。
多分教師はみんな知っていて、建前で屋上の入り口を仰々しく封鎖しているようだった。
そしてそんな教師たちも屋上へ上がる用などほとんどないらしい。
教室から見た空はどんよりとしていたが、外へ出てみれば意外と明るい。冷たく澄んだ空気がちょうどよく俺の頭の熱を取り去ってくれていた。
少し頭を整理しようとしてみても全く言う事を聞かない感情と思考を前に、早々に諦めた俺はこのまま何も考えずにぼんやり過ごす事に決めて仰向けに寝転ぶ。
コンクリートは冷たく、体全体の熱も奪っていくが、それが心地よかった。
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