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お仕事。2
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冬生side
黒の仕事部屋と思われる部屋で
大人しく本を読んでいた。
これ、面白い…
読んでいるのは、難しい医学書。
しかし、白はその事に気づいていない
学校には行ったことがないが、勉強は出来る。
監禁中に暇つぶしに勉強していたからだ。
勉強道具は与えて貰えた。
これ、部屋に持って行っても良いのかなぁ…
逃げられるのが嫌だったのだろう、
暇つぶしの道具にくれたのだ。
「白、それ難しいでしょ?」
急に黒が、僕の頭に手を置く。
びっくりしすぎて身体が跳ね上がった。
『面白いです』
質問された事には、答えないといけないかな と思い
出来るだけ自然に黒の質問に答えた。
「分かるの?それ、難しい医学書なんだけど…」
『はい!』
しかし、黒は不思議そうな顔をするので
僕は、何か間違えたのかと不安になった。
しばらくして、黒は
「ねぇ、白?…もしかして、耳聞こえない?」
と、僕に向かって言ってくる。
誰にもバレたことがなかったから、童謡する。
「怖らがないで、大丈夫…。大丈夫だから…」
そんな僕に黒は何度も "大丈夫" と声をかける
気持ちが落ち着いていくのと同時に
よく分からない恐怖心が、僕に襲いかかる。
泣いている事にも気づかないまま…
気を失うように眠ってしまった…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ふっ と眼が覚めると、黒の腕の中にいた
『黒?』
僕の声が聞こえたら気づいてくれただろう
黒には、気づいて貰えなかった。
クイッ
「白?目覚めたの〜?急に服引っ張らないでよ〜
あぁ〜びっくりした〜。それで、どうしたの?」
『黒、黒…』
何故だか分からない。
分からないが、どうしようもなく黒が欲しくなる
黒に "ギュッ" と抱きつき離さなかった。
そんな僕に黒は
優しく微笑み、愛おしそうに抱き返してくれた。
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