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雨降る朝 5
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秋乃side
春人と話していると、白に服を引っ張られる。
振り返ると、青白い顔をして
追いかけ回されている青年のことを見ていた。
「白〜?どうしたの〜?」
「に…、さん…。に、さん!」
「「…えっ?」」
春人と僕は同時に声をあげた。
青年にも白の声は届いたようで、振り返る。
白に向かって走って来ると
すごく嬉しそうな顔をして抱きしめている
「兄さん、兄さん。会いたかった…」
「うん、うん!会いたかったよ」
その様子を見守っていると
春人から、"彼奴、本当にあの子の兄?"
と、かなり疑っているようだ。
「お前、情報屋のクロか?」
「君は誰かな〜?」
「生憎、お前らに名乗る名は 持ち合わせていない」
不意に声をかけられて振り返れば、
黒いフードのついた大きなパーカーを着た青年。
怪しさ満載な格好をしている。
名前を聞いても応える様子は無く、
それどころか、僕たちに歯向かってくる。
「君が、冬都か?」
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