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15日目
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琉歌は帰って広い屋敷にしずえと俺だけになった
「李珥様」
「ん?なぁに」
「お一人で大丈夫ですか?」
「しずえは心配症だなぁ大丈夫だよ」
しずえが入れてくれたコーヒーを飲めるのも最後か…
「はい、これ」
「なんでしょう?」
「最後の給料」
「…受け取れません」
「…しずえ?」
「私には李珥様のお帰りをお待ちするとゆう任務がございますそれに李珥様をお守りする事だってこのお屋敷をお守りする事だってあります」
「しずえもいい年なんだから無理しなくていいよ?」
「李珥様最後の年寄りの我儘としてお聞き下さいませ」
「………分かったよじゃあ待ってて…絶対戻ってくるから…」
「かしこまりました」
その日は久し振りに昔の話をした
しずえが初めてここに来た日の話
俺の生まれた日の話
しずえが最初で最後のやらかした話
どれも懐かしくて…こんなんで離れるんだなって実感する
「やっぱ…アメリカは遠いよね」
「ですが会社をお継ぎになるのであれば大切なことでございます」
「…そっか」
「私はいつまでもお待ちしております」
「ありがとう」
昔は若くて綺麗だったしずえはシワが増え手も皺くちゃになったそれでも…
「いえ…これが努めですから」
笑った顔は皺くちゃでも綺麗なままだ
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