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「「「いただきまーす!」」」
午後の練習が終わってバテバテになって帰ってきた部員は、三年生から順番にシャワーを浴びた。
その間暑くてたまらない一二年生は庭のホースを使って、みんなで水を掛け合ったりしていて、とても楽しそうだった。
みんながシャワーを浴び終わった頃にはもう19時で、みんなで配膳して席に着いて食事を取り始めた。
「美味しいね。広翼も手伝ったの?」
「うん。でもお米を研いだり、お肉を炒めたりしただけだよ。味付けは全部おばあちゃん」
「そうなんだ。広翼もありがとう」
「ううん。れーくんは練習お疲れ様」
隣の席に座って口に食事を運びながられーくんと話していると、正面に座っている先輩が立ち上がった。
「おまえらイチャイチャすんな!!カップルか!!」
「おまえは箸で人を指すな!!というか食事中に立つな!大声を上げるな!!」
僕はびっくりして動きが止まってしまったけど、三年生の素早い注意によって何事もなかったかのようにまた食事が始まった。
こんなに大人数でご飯を食べるのは初めてな気がする。
とっても楽しいし、やっぱり先輩たちは面白い。
わいわい盛り上がっていると、食事を終えた晴人先輩が前に立って手を叩いた。
「まだ食事中の奴もいるかもしれないが、よく聞け〜。明日の予定だが、まず6時起床、ランニングしてから朝食、そのあと昼まで体育館で練習。昼食挟んで午後もみっちり練習だ。朝早いから風呂入ったらさっさと寝て体力温存しとけよ、いいな?」
「「えぇ〜〜〜?!」」
晴人先輩の指示に残念そうに声を合わせたのは一年生だ。
二年生の先輩は案の定だというように項垂れている。
「広翼くんはみんながランニング行ってる間にご飯の準備ね。明日からは無洗米だし、おかず作るのさえ頑張れば大丈夫だよ!」
「よかったぁ…」
千早先輩がそう教えてくれて、僕はホッとした。
一方で、明日の予定を聞いた一年生たちはご飯を口に掻き込み、食器を持って台所まで走って行った。
「みんな食器洗って早くお風呂入りたいだろうね」
「あ、なるほど…」
みんなの行動の意味がイマイチわかっていなかったが、先輩にそう言われて腑に落ちた。
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