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26《祐樹side》
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「ふぁ…ん、ぁ、ゃ、めろ、ょ…は、ぁ…や、だぁ…」
こいつは弱々しい力で俺を押し返す。
また、カタカタと震え出した身体に、俺ははっと我にかえった。
「!、ごめん、もう何もしないから、」
俺はこのままだと襲いかねないと思い、こいつから身体を離そうとしが、ぎゅっと俺の服を握っていたこいつの右手に引き止められる。
身体を震わせながらも、目に涙を浮かべながらも、俺のことは離さない。
そんなこいつの姿に俺はどうしようもなく胸を締め付けられる。
…こいつは、一体何を背負っているんだろう。
俺はもう1度、この小さな身体を抱きしめる。
「お前が落ち着くまでこうしといてやるから、な。」
そう言って、そのまま俺はこいつに薬が効くまで、ずっと抱きしめていた。
その間もこいつの匂いに何度か理性を投げ出しそうになったが、必死に耐えた。
…いつもならすぐに手を出している状況なのに俺は、なぜだかこいつの姿にひたすら我慢していた。
傷つけたくない、泣かせたくないという気持ちが、俺の理性をとどめる。
「……くそ、何なんだよ、これ。」
俺は誰にも聞こえないような小さな声で呟いた。
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