アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ティーナの酒場③
-
「えっと、メニューを見せてくれたのは嬉しいんだけど、たくさんあって選びきれなくて……。何か、オススメの料理ってありますか?」
「ん~…………ティーナのオススメはね……」
僕らは、すぐにでも想太が落としていった白い花について何か知っているかという事を、酒場にいる人達に聞いて回りたかったが、ティーナの人懐っこい笑顔を見ると、白い花について聞くだけ聞いて、酒場を後にするのは何だか申し訳なくなり、ティーナへ料理のオススメは、どういう物なのかという事を尋ねる。
誠もサンも少しだけ、じれったそうにしているものの、文句は言ってこなかったので、僕は安堵する。
「まずは、チコリの実とスイ・トーリ草のサラダでしょ。それと、刻みクルミックルー実とコモドドラゴンの肉のピリ辛炒め。それに~…………」
――――と、ティーナからオススメ料理を聞いている時だった。
――――ガチャッ
―――バンッ
「だ、誰か………助けてくれっ!!!」
急に、勢いよく酒場の扉が開かれ、ボロボロの服を着て、髪の毛がボサボサに伸びきった男の人が、大声で叫びながら酒場に入ってきた。
先程まで酔っ払いの声が響き渡っていた酒場は、途端に静かになる。
そして、
「………ウィリアムが……また………」
「頭のおかしいウィリアムが、今夜も………来たぞ……」
周りの酔っ払った冒険者達が、顔を歪ませながら、酒場に入ってきた男の人を睨んで、ヒソヒソと囁くのだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
77 / 477